無口な彼が残業する理由 新装版



大雨の日から、約一週間。

私と丸山くんはまるで何もなかったように日常生活を送っている。

普通に通常業務をこなして、

残業をして。

一日のうち一言二言、挨拶程度の会話をして。

ただ今までと少し違うのは、

残業で二人きりにならないこと。

「もっと頼れ」

そのアドバイスにしたがって、

青木に協力を要請したからだ。



改めて思う。

あの時のキスは何だったんだ。

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