【完】君しかいらない
そういう自分こそ、学校は?


って言いたくなるけど、とりあえずは弁解しなくちゃ。





「あのっ、あたし。今日引っ越して来たの。ほら、お隣だよ。聞いてない?隣に誰かが引っ越してくるって」


あたしがそう言うと、男の子はあたしを掴む手を一瞬ゆるめた。


「ねっ?わかってくれた?」


「聞いてねーな。ガセか?」


「なんでそーなるの!?朝からうるさくするから挨拶に行ったけど、出て来なかったし」


「……寝てた」


男の子はポツリと言うと、頭をガシガシかく。









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