【完】君しかいらない
忘れ物
~愛梨side~


安元くんちに入れてもらったのはいいものの、あたしは一人、リビングに取り残されていた…。


だってね。


家には誰もいないみたいだし、かなり緊張して家に入ったんだけど、


安元くんはあたしをリビングに置いたあと、『勝手にしてていーから』って言い残して、自分は部屋にこもってしまった。


もしかして、これを機会に安元くんと仲良くなれたりして…って思ってた、あたしの淡い期待は見事に裏切られる。


まぁ、別にね。いいんだけど?






そう思いながらも、知らないウチに一人で放っておかれるのは、何だかツラい。


勝手にしてと言われても、なかなかそういうわけにもいかないし…。



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