【完】君しかいらない
その後だって、二人で仲良くエレベーターから降りてきてさ。


たまたま会ったとか、コンビニに行くとか、何かわざとらしーし。


お互い気になってんなら、そう言えばいーのに。


俺が愛梨ちゃんにベタベタしたら陽斗が妬くかと思ったけど、それはなかった。







エントランスに入ると、近所のオバサンがロビーで立ち話。


チラッと俺を見るオバサンと目が合うと、汚い物でも見るように、あからさまに嫌な顔をされた。


ま、毛嫌いされる理由も、俺にはわかってるけど。


「今日は朝帰り…?ホンっと乱れてるわよねぇー…」


ボソボソと聞こえないように言ってるつもりだろーけど、しっかり聞こえてるから。





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