【完】君しかいらない

視線の先には…

あたしがコッチに引っ越してきてから、あっという間に一か月が経った。


奏太くんは相変わらずで、初恋だっていう告白を受けたあとも、いつもみたくあたしに無理やりハグしてこようとしてくる。


冗談なのか、本気なのか、未だによくつかめない。


安元くんと春奈も相変わらずで…。


教室では、たまに普通にしゃべってる。


だけどいつも話しかけるのは、春奈から。


安元くんは、とりあえず受け答えしてるだけ…っていう風に見える。


安元くんのお兄さんのこと、誰かに聞いてみたい気もしたけど、変に詮索するのも…って思って、特に何もしてなかった、


その矢先のことだった…。