【完】君しかいらない
「じゃ、俺行くわ」


「うん。また…」







「ふ~っ、何とか間に合いマシタ!!みんな、早く早く!!ツメテ、ツメテ!!」


え……。


大きな声と共に、ガタイのいい金髪の外国人が一斉にバスの中に乗り込んできた。


「おわっ!!」


その中の一人に安元くんは突き飛ばされて、あたしの隣の席につんのめってきた。


「どいて下サーイ!!危ないデス。キヲツケテ」


外人さんは安元くんにそう言うと、バスの中になだれ込んできて、どんどん座っていく。


「キヲツケテって、お前が気を付けろよ…」


安元くんが睨むものの、外人さんたちはかなり大きな声でしゃべってたり笑ってたりで、全く気にする様子もない。




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