【完】君しかいらない
「そっか…。奏太…ホントに変わったよね。前の奏太なら泊まっていってた」


「まーね。ユーリも、自分を変えてくれるようなヤツと…出会えるといいな」


「それが…奏太なら…よかったな…」


俯いて弱々しく呟くユーリを、


俺は抱きしめることもできず…。


「ゴメン…」


そう言い残して、俺はその場を立ち去った。







この事件はこれで解決じゃない。


ユーリのオッサンが乗せてたヤツらが、


今度は陽斗が危ないみたいなことを言ってたよな。


早く、陽斗に知らせないと。


夜空で大輪の花火が次々と打ち上げられるのを見ながら、


俺は陽斗がいそうな場所に、足を運ぶことにした。



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