【完】君しかいらない
布団に潜り込んだまま、あたしはお兄ちゃんに返事をする。


「家出るまで、まだ一時間あるけど…やっぱ今日は休も。愛梨のことは、店長に俺から言っとくから」


「うん…」


「熱もないし、喉も鼻も普通だから、風邪じゃないよな。どうしたんだろーな、夏の疲れがでたかな」






あたしがふさぎこんでる理由を知らないお兄ちゃんは、


いつも元気で、病気なんてめったにかかったことのないあたしを、かなり心配してくれてる。



…ゴメンね、お兄ちゃん。



仮病でバイトを急に休むなんて…



ホントは、しちゃいけないよね…。



だけど全然元気が出ないの。



昨日安元くんと話して、



気持ちが落ち着いたはずなのに、



たった一晩で、



元に戻ってしまった……。










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