【完】君しかいらない
「よっぽど寝不足だったんだね……昨日から、ずっと寝てたよ」


「えっ、昨日から!?」


「うん。愛梨のケータイから、知らない人の声が聞こえて……指示された場所に慌てて飛んでったら……」



「あたし……」



あの女の人を止めようとして……。



ハッとして手を見ると、ケガなんてしてない。



足がズキズキするから目をやると、膝を少しすりむいていた。








「……道の真ん中で、爆睡してたんだよ」



「……え?」



「もー、めちゃくちゃ恥ずかったって!!!!愛梨が倒れてた近くの民家の方が、犬の散歩中に見つけたんだって。

愛梨、大の字になって、いびきかいて寝てたらしー」



「えーーーーーっ!?」







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