恋する刑事(デカ)~君のハートに狙いをつけて~
私は紫苑の用意した白のバスローブを着込み、バスルームを出て行った。



「!?」



紫苑の横顔は神妙な表情。



「どうした?」



「捜査に圧力が入ったらしい」


「何だって?」


「佐藤の後ろ盾が動いたんだよ…」


「・・・そんなぁ??じゃあ~捜査は?」


「一旦、退却だ…」


「・・・容疑者を野放しにしたら?馨さんが危ない…」


私は紫苑に背を向けた。


「おい?待て!!」


紫苑が私の腕を掴んだ。


「私は馨さんのボディガードだ」


「・・・お前は紫紺色の瞳の男のコトを知りたくないのか?」


「自分のコトよりも…馨さんの命を守るのか先決だ」


「・・・」







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