恋する刑事(デカ)~君のハートに狙いをつけて~
* * *


「・・・」



『紅組』の若頭って言うから強面のマッチョな男を想像していた。
譲さんは私の想像通りの顔立ちに体格だった。


「この子が…栗原さんの紹介するウチの店で働きたいと言う新人の子?」



「ああ」


栗原さんヤクザを相手に普通に会話してる。


さすがは情報屋だーーー・・・



「ウチの界隈で許可なく荒稼ぎしてた一般人…俺たちが手を下さなくても自滅したな」



「…やはり…あの親娘のコト…譲さんの耳にも入っていたんですか・・・」



「当然だ…このまま…荒らし続けたら…紫岐様に香港にお持ち帰りしてもらって…永遠に日本の地は踏ませないつもりだった」



「・・・」


あの神田親娘を香港に売り飛ばす気でいたのか・・・


考えるだけで戦慄が背中を走り抜ける。



やはり、ヤクザだ・・・


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