恋する刑事(デカ)~君のハートに狙いをつけて~
「知らないのか…」



栗原は突然、泣きまねを始めた。



「…ヤツに事件を起こしてもらう」



怪盗・マロングラッセって何だよ!!?



「人の記憶にはそれぞれ重さがある…それが重ければ重いほど…忘れらない…そのまま記憶を改ざんしても…またいつか…思い出す…だから、インパクトのある出来事を起こして、新たな重い記憶を植えつける…」



記憶の重さ…


確かに心愛が幼少の時…遭遇した両親の殺された記憶は重苦しい。


その記憶が今の心愛を生み出した…



「お前には生死を彷徨ってもらう」



「!!?」



「紫岐は殺しのプロだ…上手く急所を外して…相手を生かす術も熟知している」



「紫岐が俺を撃つのか??」



「そうだ」



「…」






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