死刑囚と犬
「どうしようもないクズの
凶悪犯が

犬の首輪をつけた時笑ったんだぜ?

嘲りの笑いでもなく
ののしりの笑いでもなく

そんな腐った笑いではなく


心の底から朗らかに
高らかに笑ったんだぜ?


これは傑作だ!」


男は今まで眠っていた感情
を爆発させて笑う。


ララと会って忘れていた安らぎを
思い出し


そして今笑顔を思い出した。


次々とわき上がる感情を
男は抑えきれず笑う。


心がなく胸の中には何も入っていない


ブリキのロボットの様に
生きてきた男に


今ひとつずつ魂が戻っていく。



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