龍と虎
【真里奈】



隣の虎太君は遅刻してきて言い訳してた。



席に座ってからあたしを見る。



「ひでぇ顔。」



はい!?



「だって…。寝れなかったんだもん…。」

「俺も寝れなかった。」



虎太君も寝れなかったんだ…。



やっぱりこの歳になって、いきなり姉弟が出来たら誰でも悩むよね…。



「女が朝まで離してくんなくて…。」



最低。



それから虎太君は完全シカト。



ホームルームで一通り自己紹介をして、校内を見て回った。



「真里奈ぁ、腹減ったんだけど。」



あたし!?



急に虎太君に呼び捨てにされてビックリした!!



「俺、朝食ってねぇんだよね。何かない?」



真里奈は鞄を漁ってみた。



「チョコと飴と…。ガム♪」

「腹の足しになんねぇじゃん…。」



それでも虎太君はあたしからガムを受け取って食べてた。



「昼もねぇし…。」

「あっ!!ママからお弁当預かったよ!!杏奈が持ってる♪」

「マジ!?じゃあ昼は屋上集合な♪」



虎太君が笑った…。


やっぱりカッコイイなぁ♪



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