生ける屍となって




次に目が覚めたのは真夜中のようだった。




部屋の備え付けのトイレに行って、暇つぶしにこの部屋で出来そうな事は全てやってみた。


元より家具が少なく、やる事はかなり限られていた。


お風呂に入り、鏡で髪を結わえてみた。



それまでよく寝ていた私は全く眠くないし、することがないし、暇を持て余した。


窓の外を眺めていると、ここは一階だという事に気づいた。



ライトの灯りに照らされ何か美しい花が見える。



窓から降りて庭を歩こう。

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