モノクロ*メランコリック
「嫌よ」
キッパリハッキリ、言い切った。
竜崎くんをまっすぐに見つめると、彼は眉を寄せて「なんでだよ」と言う。
「俺なんかと関わったって、ロクなことねえぞ」
「私は竜崎くんにとって、ロクなことないからさっさと縁切るような奴に見えるの?友達なのに?」
そう言うと、竜崎くんは目を見開いた。
まるで、『友達?』と言うかのように。
…なによ。
言ったこちらが恥ずかしいじゃないのよ!
「なにその顔。文句あるの?」
「…いや、文句っつーか…俺、友達ってよくわかんねーし」
「寂しいひとね、あなた。とにかく私が言うんだから友達なのよ。友達」
「そ、そうか…」
いまいち煮え切らない反応だわ。
私があからさまにムッとした顔をすると、隣でりさが苦笑いを浮かべる。
だってムカつくんだもの、一応放課後一緒に帰った仲でしょ?水臭い!