表現する気持ち

別れの言葉

はあ…。

ああ、失礼しました。

これからマカが来ることを考えるだけで、私の気持ちが沈んでしまいます。

まさかこのような結末になろうとは、さすがに思いつきもしませんでしたから。

さすがは人間。

我々、人成らざるモノの考えの上を行くモノですね。

あのパワーストーンは血石だったのです。

とある能力者の血を、特殊な方法で水晶に閉じ込めた物でした。

その能力は作中で出て来た通り、持ち主の強い感情を吸い取り、持ち主の願いを叶えさせるというものでした。

しかし彼女は感情のコントロールが上手くできない方でした。

強く、暴走し始めた感情に、血石はどんどん成長していきました。

そしてついに、現実へ強く力を現すようになったのです。

しかしまさか…廃墟を全て、崩壊させるほどの力が出るとは思いませんでした。

私はせいぜい、スプーン辺りを曲げるぐらいかと思っていたんです。

でもそんな言い訳、マカには通用しないでしょう。

…はあ。

気は重いですが、必死に説明するしかないようです。

ああ、ドアに付けたベルの音が鳴りました。

きっとマカが来たのでしょう。

それではみなさま、またお会いできるその時まで…。
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