甘くて切なくて、愛おしくて
はぁってため息を付く、その人。
いやいや、ため息をつきたいのはあたしの方なんですけど!
「ってか何でこんなに水浸しになるんですか?」
「それは...」
今度は黙って何も応えなくなる。
「何か言い返したらどうなんですか?」
「..すみませんでした」
ちょっと強気で言い返すと、その人は簡単に謝って深々と頭を下げた。
ムカつくくらい綺麗なお辞儀だった。
「すみませんでしたって..」
「お詫びは必ずさせて頂きます」
何、その言い方。
「お詫びって..とりあえずここ、拭いて欲しいんですけど」