八重歯のあの子

気になるやつ



「・・・かげ!みかげ!」

その言葉でハッと我に返る。


「でさ、そいつがさあ?」

えりがまた話し始める。

「ごめん、えり、聞いてなかった」

「いいけど、どうした」

「何でもない」

「そう、あ、莉奈が呼んでる」

早くも友達ができたのか、

えりはごめんねと言って席を立った。


私はふと右を見た。


右隣の人、寝てる。


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