Quiet man

「あー、おはようござ・・!
・・・Goddyさん??」

「おはよ」



都内のライブハウス、裏口から

入って来た神足にバンド連中が

唖然としている。



「おー、ゴ・・オ君!?」

「・・・お揃いで。」



顔を上げた小田などは、

べースの弦を手で止めてまで

言葉を失ってる。



「それ、もしかして変装?」



長袖のシャツに

破れたジーンズまではいい。


いつもよりデカいサングラス、

デカいニットキャップ、

花粉症対策の様なマスク。

一歩間違えなくても

十分、不審者である。


そして歩きながら

それらを取り外していき

1人涼しげな顔で

ギターを手にしてた。



「まだリポーターとかに

追われてんの??」


「いや・・ちょっと買い物」




(((( 買い物!? ))))



果物売り場で

オレンジを手にする神足を

想像したりして・・

・・通報モノだろう。



( バレたくない買い物って・・)

(アノ、ゴム?)

( 精力剤? )

( 痔の薬? )



「Goddyさん・・!」



それぞれが妄想する中、

慌しくコンビニから帰って来た

神足のマネージャー。

買って来た週刊誌を

彼に差し出すのだ。



「これ・・。」



表紙に横書きされた見出し。



『Goddy、ショック!

投石犯人が自殺未遂!』



( ・・・本当に? )

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