無口男子と真面目女子の秘密!?
すれちがい

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「翔さまに、近づかないで」

学校についた私が最初に言われた言葉はそれだった。

私には無理な話。

だって同じ屋根の下、同室暮らしだもん。

最初に話した真千ちゃんも、目を見開いて驚いてたくらい。

ありえないって騒いでた。

だから、まだ誰にもバレてない。


…だから…、皆そんなことが言える。

いじめには、慣れてる。

どういう反応すればいいかなんて、感覚でわかる。

だから私は、

「…嫌よ」

わざと反抗した。

真千ちゃんも、翔さんも銀さんも瑠優さんもいない今。

ここには味方はいない。

でも、だからこその反抗。
私が何をしても、真千ちゃん達に見られることはないから。
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