“俺の女”




携帯を取りだし
ヒロさんに電話をする


「今**駅なんだけど
1時間待ちなの‥
迎えとか無理っすか??」

<俺‥今仕事だけど?>



ですよねー!!!


まだ昼過ぎなのに
ちょっとの期待で
ヒロさんに掛けてみたけど
やっぱり無理だよね



「‥分かった。
ごめんね?仕事中に。
じゃあまたね」


<うん。気を付けろよ>



最後の言葉が
無駄に心に染みてくる‥


ホントに優しいな
ヒロさんは。




仕方なく
駅で一時間過ごすことにしあたしは自販機で
飲み物を買って
いつもの場所に座った



ここは礼とよく
座る場所



そして


ヒロさんと出会った場所



一人でいるのは
恥ずかしいくらい
明るいせいか目立つ


ジュースを一口飲み
場所を変えた



バスなどが停まる
ロータリーの少し奥に
ベンチがあったから
そこに座った



ここなら
そんな目立たないし
落ち着く



携帯を無駄にいじったり
人間観察をしてたら
1時間なんて
あっという間に過ぎるだろう



あたしは一人寂しく
ベンチで過ごす‥





30分ぐらいした時かな
ふと目線を近くの
駐車場に向けた





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