詩集 無名の銃弾
おかえり



『おかえり』


僕は泣く
それは君の飛んでいる空の
にわか雨の一粒
ああ
君が
飛んでる
飛んでいる
愛を
飛んでいる
帰ってくる
永遠のもとに
荒野を越えて

君の血まみれの足を
僕は拭いてあげたかったんだ
ずっと
だけど
もう
いいんだ

おかえり
僕の愛
君の苦悩を見上げる
それは天の星
僕の星座!
君にくちづける
君自身
僕は泣く
バウンドする満月
すべてを抱いて
君が立つ
















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