私の空・僕の先生
「なんで、ここに・・・」

良は、ポケットの中から、名刺を取り出した。

「ゴメン…持ってきちゃった。」

「これ・・・どこで?」

「たまたま、見つけて…」

「気にしないで…過去のことなんだから」

「過去なんかじゃ…ないだろ?」

「・・・・」

「そいつのとこ、行ってやれよ」

「エッ…」

「オレに気を使って行けないなんて言ったら、怒るぞ」

「でも・・・」

良は私の口に、そっと手を当てた。

「何も言わなくていい。」

良が私の背中を軽く押した。

「・・・良・・・ごめんね」

私は美樹を抱いて走った。

空と初めて出会った場所へ・・・

屋上のドアを開けると、ベンチに誰か寝転んでいる。

私はそっと近づいて、その人の隣に座った。


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