卒業

災難

 やっと気持ちが理解できた私。


 でも自分の気持ちに気付いただけでは何も進まない。


 とりあえず友達の由美に相談してみよう!



 「私・・・正樹のことが好きみたい・・どう思う?」


 放課後のガランとした教室の中、黒板近くの机に座って向かい合う。


 「え!?正樹?じゃあ深谷は?」


 「深谷は私のことどう思ってるか実際分かんないし、自分の気持ちに気付いちゃったから・・・」



 「そか。そーだよね☆頑張るのだ薫!告っちゃいなよ!」



 とびっきりの笑顔でそう言ってくれた由美。

 
 私は幼すぎて、その笑顔の中の暗い部分を見つけることはできなかった。
 
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