君と俺の事情


「集ちゃん、まだわかんないかもよ?」

「でも…でもさ、あれって…手嶋じゃないの…」


俺がコンビニ前で見たのは、薮中の不良女子とつるんでる手嶋らしき女の子。
俺、信じられなかったから、走って帰って来た。


「また明日、確認すればいんじゃない。明るいうちにさ」

「そう、だね」


もし、もしホントに手嶋なら、助けないと。
だって辛いだろ。
優等生ぶってる自分と、不良ぶってる自分なんて。
ただ辛いだけだ。
それに、不良達とつるんでヤバイことしてたら、マジで手嶋が…。
俺は、学級委員として、クラスメートとして、友達として、心配だ!!


「…集ちゃんは…」

「結未姉ちゃん?」

「…なんでもない」

「…な〜にお兄様がいないときに、いちゃついてるのかなぁ…結未、集…」

「遊我兄ちゃんおかえり」

「おかえり、じゃねーよ!!何やってんだよ!!」

「ただの相談だけど」

「は?!相談するのに、ひざ枕する必要あんのか!?」

「…気にしない」

「集!家庭内での不純行為は許さないぞ!!」

「勝手に喋らしときなよ。集ちゃん、夕飯食べよ」

「うん」

「人の話しを聞け!!」
< 17 / 73 >

この作品をシェア

pagetop