恋愛の条件
「奈~央?」


(……ぅ……)


「早く来いよ……」


だからそんな声で呼ばないで欲しい。

そんな風に呼ばれて抵抗できた試しがない。


「じゃぁ、一人で入るとするか……」

「えっ……?」


(そんなあっさり……?いつもみたいにもっと押さないの?)


「ぶっ……出てる、出てる。思ったことが顔に出てるって?」

修一はお腹をかかえて笑っている。

「なっ///分かってんならそんなこと言わないでよっ!!」

「悪かったよ。ったく、素直じゃないなぁ~♪」

修一は真っ赤になる奈央の手を優しく引く。

「ほら、来いよ……」

「///ハイ……」

「チュ……やっぱ朝まで放さない♪」

修一は、奈央を腕の中に抱きしめ、悪戯っぽく囁いた。

「もう!!バカ修!!」


バタンと閉められたバスルームからは二人の幸せな笑い声と甘い吐息が聞こえてきた。

奈央は修一の腕の中で、3年分の空白の時を埋めるように甘えた。

修一はそんな奈央をぎゅっと抱きしめ、朝まで放すことはなかった。




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