雨の中にたたずんで

1.突然の別れ

優一さんがこの世を去った。

それも数時間前。

たった一人で。





私は、泣けなかった。















「・・・っ・・・はぁ」



「・・・初見・・・」


高校のときからずっと好きだった雨宮先生の恋人になれたのは

大学２年のときの成人式のあとの同窓会で再会してからだった。

先生に最初に出会ったころは、先生にも奥さんがいて

私の片思いだって、あきらめてた。

それでも出会ってから卒業までずっとずっと先生が好きで

この気持ちを打ち明けずに卒業するには気持ちが大きくなりすぎて

黙ってあきらめるなんて出来なくなってた。




そして、卒業式の日。


初めて、先生に抱かれた。


みんなが帰ってしまったあとの学校の教室で。