ボクらのオキテ
住むところが違うと、
空も少し違う気がした。


ここの空は、なんだか広い気がする。


のびのびしてる、
そんな感じがする。


それは、あの街に住んでいたから、感じるのだろうか。


あの街で、
苦しい思い、したから...


「こんなとこで、何してるんですか。」


いきなり話しかけられて、
ぎょっとした。


気配もなく隣に来られたのもそうだし、
敬語で話しかけられたのもそうだ。


「...いや、何って、別に何も。」


「今日、空きれいですね。」


こいつ何なんだ、と不思議に思う。


上履きの色が一緒だから、
同じ学年の奴なのは確かだ。
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