ボクらのオキテ
変人と涙
俺と変人夏川は、
中庭でたまに会う仲になっていた。


それぞれ、片手にミルクティと林檎ジュースを持って。


この変人は、
いつまでも俺に対して敬語を使って喋る。


初めて話した後に気付いたのだが、
こいつと俺は同じクラスで、
俺はこいつがクラスでも敬語で話しているのを聞いた。


どこか、周りと距離を置いている。


...俺にはそう見えた。


そういうところ、やっぱり、似てる。


似てる、と感じるたび、俺は夏川から目を逸らしてしまう。


見ていたくない、と感じてしまう。


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