ボクらのオキテ
蒼が、どうしたんだ?


「功刀さんに、そっくりな人でした。」


「は?」


心臓の鼓動が、おかしくなってきた。


もしかして。


こいつ、蒼と一緒に死のうとか、
そういう変なこと、考えてないよな?


夏川が変人なだけに、
とても焦る。


「大丈夫ですよ。
変なことするつもりはないです。」


奴は、俺の心を透かしたみたいに、
余裕の笑みを浮かべてそう言う。


「ただ、びっくりしました。
功刀さんを見た時、若返って母が出てきたのかと。」
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