月下の幻 太陽の偽り (仮)
預言者を知る者
それから瑞穂とは別行動となった。

瑞穂は教会周りをカメラで映しにまわり、私は教会内に入っていった。

教会内を一回りしながらガラフを探したが見つからなかった。

一回りと言っても礼拝堂とガラフの消えた例の部屋くらいしか無かったが。

何となく予想はしていたが、予想通りの展開に私は礼拝堂の真ん中で大きなため息をついた。

「あの時はたまたまだったのかな。」

私は残念とばかりに肩を落とした。

そんな時だった。

「ん?」

その時私は不意に教壇の上に無造作に置かれた何かを発見した。

以前来たときは何も置いてはいなかったが、近づいて見るとそこに分厚い書物が置かれていた。

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