月下の幻 太陽の偽り (仮)
歩美
昼過ぎになっても一向に止む気配を見せない雨。

家の中にいても何も出来ずにただただ時間を持て余していた。

時刻が午後二時を過ぎた頃、奥様向けの重いドラマを梯子し、興味の持てる話題に行き着く事もなくテレビを消した。

「お腹空いたなぁ…なんかあるかな?」

私はゆっくりと立ち上がると隣の台所に向かった。

よくよく考えると朝から何も食べていない。

お腹空いている事だし、母さんが昨日のうちに食材を多めに買っていたので、今のうちに晩御飯の用意をしておこうと私は台所の電気を付けてすぐエプロンを部屋着の上に着た。

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