血も涙もない【短編集】
思い出の薫り




この広い世界の中で、
人が一人死んだって、
たいしたことじゃない。

誰かが泣いて、
叫んでいたって、
世界は、時間は、人は、
お構い無しに動いていて、
泣いている数少ない人間は、
無理矢理その流れに流され、
癒えない傷に耐えられず、
死を選ぶのだろうね。





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