追憶の詩 -浮世抄華-
「しっかし、土方さん。よくこんな所知ってたな」
「山崎に教えてもらったんだよ。少し息詰まったから、息抜きしに来たんだ」
土方さんは蛍を見ながら、原田さんと話をしている。
私は蛍の淡い光に見惚れていた。
「涼ちゃん…」
すると、突然名前を呼ばれ、手に何か触れた。
「呼びましたか?沖田さん」
「え?呼んでないよ。ねぇ、一君」
「ああ」
よく見ると、沖田さんは腕を組んでいるから両手は塞がっていた。