光へ

告白

相変わらずのタバコ。

相変わらずの万引き。

授業妨害・先生いじめ。

それに自分は加わっていたが
楽しい半面いい気分ではない。



休み時間なんとなく
沙羅の元へ行ってみる。

沙羅はまだ新しいクラスに
溶け込めていなかった。



理恵:『沙羅♪』


沙羅:『あ☆理恵ちゃぁん!』

捨てられた子犬みたいな喜び方。
愛くるしい可愛さ。


そして自分から大悟の話をふる。

周りはだんだん携帯を持ち始め
沙羅と大悟も毎日の様に
メールをしているらしい。

(自分だって兼と毎日メールしてるわい!)

適アドできたメールから始まり
仲良く楽しくメールさせてもらってる。

沙羅と大悟のメールの始まりは
大悟からだったみたいだ。

自分は大悟のアドレスを知らない。
この時点で負けだろう。

今じゃ部活によって体育館で会う
クラスメイトとして会う。
沙羅の方が断然
チャンスが多い事だし。

ほぼ諦めた。


すると、うちらが会話してる中に
大悟が入ってきた。



大悟:『ゴメン!昨日、寝ちゃってさぁ〜』


沙羅:『ううん♪私も寝ちゃったんだぁ〜』

(なんだ、このほんわかムード。)

かなり、いい感じみたいだ。

でも、そこまで悔しくない。
何故だろうか。


お邪魔しちゃいけないと思い
自分の教室に戻ろうとした。


すると大悟が自分を廊下で呼び止めた。



大悟:『理恵さぁ沙羅のコト頼むね!少しでも、いいから。』

自分の事を呼び捨てにしてる事に
嬉しさと驚きを感じた。
でも久々に喋ったと思ったら沙羅の事。


理恵:『頼むとわ?』


大悟:『あいつ…今1人だろ?
俺、男だし何もしてやれないから。
たまにかまってやって?』

本当に捨てられた子犬だ。
悪い部分なんて無いのに
少し消極的なだけで孤立してしまう。

最低な学校。


理恵:『そのうち、ちゃんとかまってやれる日がくるから。
それまで大悟が支えてやって!』

自分の中で、ある決心をしていた。

大悟はこの言葉に不思議そうな顔をしていたが。

笑顔で、うなずいて教室に戻ってった。
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