高野先生の腕のなか
「恵理を、階段から落としたのもあたしなの…。恵理は、数学係だし、高野先生といつも一緒にいるから、だから、恵理が怪我すればあたしも高野先生と一緒にいられるかな…って……」
泣きそうになりながら話す絢香。
自分でも馬鹿なことをしたと思っているのだろう。
「まさか、刺すなんて……。パニックで、どうすればいいのか分からなくて、でも、そんな、人として許されないこと」
ついに涙がポロリ、と零れた。
必死に拭うが、後から後から絶え間なく涙は溢れる。
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