†黒ウサギの仕事†



僕は血のついた服をカバンに押し込み、皆が待つ家へと向かった。



街の人達は今さっき僕が人を殺していたなんて思っていないだろう。



すれ違う人すれ違う人の顔はどれも幸せそうだった。




何がそんなに楽しくて笑っているんだ。



気持ち悪い。早く帰ろう。




僕は急ぎ足で帰宅した。




「ただいま帰りました…」


「ん?お帰り。……気分でも悪いのか?」




リーダーの豹が僕の顔を見て心配そうにそう言った。



「大丈夫です。依頼は終わりました。依頼者に連絡をお願いします」



リーダーはフッとため息をついて依頼者に電話をしていた。



「黒ウサギ…なんかあった?」


「いゃ、なんでもない。大丈夫だよ」


「……少し休んだら?」



雷も心配そうな顔をして僕に飲み物を渡した。




「黒ウサギ。余計な事は一切考えるな……。俺ら以外に信じられる人間なんていないんだから…」



璢維人はパソコンのキーボードを打ちながら僕に話しかけてきた。




「分かってるよ。人間は嫌いだからね」


















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