†黒ウサギの仕事†




慌てて家に入り、最初に見たものは……。
















親の死体でした。











まだ新しく、時間はあまり経っていなかったんです。


そして後ろを振り向くとそこに立っていたのは知らない男でした。






服には血がべっとり付いていて、片手には斧を持っていたんです。


その男は僕の顔を見ると、ニヤリと笑い斧を振り上げてきたんですよ。



その時初めて恐怖というものを知ったんです。




恐くてそのまま外に飛び出たんです。


助けを求めに……。





だけど周りの人達は追ってくる男に恐怖を感じて僕なんかまるでいないかのように逃げてしまったんです。





僕はその時、人間という生き物に失望したんです。


どんなに走って助けを求めても振り払われ、逃げてしまったんです。



その後、両親を殺害した男は刑務所に連行されましたがね。




僕は両親を亡くしたショックと失望したショックで体調を崩し、病院に2週間も入院したんですよ…。




















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