†黒ウサギの仕事†
「ちっ…物足りねぇ」
雷は血で汚れた服を着替えながらターゲット達を見ていた。
どうやらターゲット達は気を失ってるみたいだ。
「あぁ~楽しかった!帰るよ!黒ウサギ!」
雷は着替え終わると遠くで見てた僕を見つけたらしく、そう言った。
「気づいてたの…?」
「うん!最初っからね!リーダーから言われて来たんでしょ?」
雷は顔についた血を拭きながらそう言った。
「うん。そうだよ」
僕は正直に答えた。
だって嘘は人間がつくものだから……。
「ふぅ~ん。仕方ないかぁ…俺だっていつ暴走するか分からないもんね」
雷はちょっと悲しそうな顔をした。
「いつかリーダーにも1人で仕事をしろって言われる日が来るよ…」
「……。そうだね!さぁ黒ウサギ!早く帰って遊ぼうよ!」
雷は無理に笑顔を作って僕に微笑みかけてきた。
そんな雷に僕は何も言えず、黙ってしまった。