†黒ウサギの仕事†



「ちっ…物足りねぇ」



雷は血で汚れた服を着替えながらターゲット達を見ていた。




どうやらターゲット達は気を失ってるみたいだ。





「あぁ~楽しかった!帰るよ!黒ウサギ!」



雷は着替え終わると遠くで見てた僕を見つけたらしく、そう言った。




「気づいてたの…?」



「うん!最初っからね!リーダーから言われて来たんでしょ?」




雷は顔についた血を拭きながらそう言った。




「うん。そうだよ」



僕は正直に答えた。




だって嘘は人間がつくものだから……。




「ふぅ~ん。仕方ないかぁ…俺だっていつ暴走するか分からないもんね」



雷はちょっと悲しそうな顔をした。



「いつかリーダーにも1人で仕事をしろって言われる日が来るよ…」




「……。そうだね!さぁ黒ウサギ!早く帰って遊ぼうよ!」




雷は無理に笑顔を作って僕に微笑みかけてきた。




そんな雷に僕は何も言えず、黙ってしまった。

















< 30 / 100 >

この作品をシェア

pagetop