期限付きの恋
「わかったわよ!もう知らない!」

晴香は、そっぽを向いてしまった。

「ごめん・・・怒らないで」

泣きそうな私。・・・晴香はため息をついた。

「まったく。冬子は頑固なんだから」

ついに泣き出してしまった私を、晴香はずっと慰めてくれた。



10月の文化祭にむけた、準備が始まった。

私は大きな段ボール箱を抱えて歩いていた。

「重たそうだね。持つよ」

軽々と持ち上げた斗真。

「ありがとう・・・久しぶりだね」

「そうだね。・・・あれから、春馬とは全然連絡とってないの?」

「・・・うん」

「冬子をほっとくなんて、信じられないな。オレがホントに、取っちゃうぞ!」

「やめてよ、そんなこと言わないで」

「ごめん、ごめん・・・あ」

斗真の動きが止まった。

斗真が見ている方に目をやった。

春馬と女の子が抱き合っている。

私は見てられなくて、その場を逃げた。斗真が追いかけてくる。
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