[完]大人の恋の始め方
今この瞬間が楽しすぎた。
「んじゃ、杏里行こうか?」
だから忘れてたんだ。
家の状況を。
一気に暗くなるあたしの顔を見て、心美は首を傾げた。
「杏里、どうしたの?」
心配そうに見てくる心美に、必死の笑顔を返す。
「なんもないよ!」
だけど、あたしの言葉で心美の表情は一変。
そのおおらかな綺麗な顔が、一瞬で はんにゃ に変わるのだ。
「ったく。嘘着くなら上手く着いてくれる?進歩してないわね!」
心美の言葉に萎縮する体。
やはり双子なのか。
双方とも気が強い。
さらに言うなら、凶変する。
「もっと嘘上手になります…」
萎縮した状態で、彼女を見る。
「つか嘘着かないで教えてよ!」
そう言われ、時間も早いということで、急きょガールズ トークが始まった。
テーブルには2リットルペットボトルのオレンジジュースと、三ツ矢サイダー。
更に、チョコレート、ポテトチップス、クッキーなどが準備された。
これは、その場所、メンツによって異なるが、あたし達3人は基本お菓子とジュースは、ガールズ トークにおいて欠かせない。
ある意味、1番の主役とも言える。