もっと大切にする~再会のキスは突然に~

そうやって私がゆるゆるしすぎているうちに、ゆきちゃんのほうはすっかり自分のペースを取り戻したみたいで。

「白川せんぱ~い。今度、銀行マンと合コンあるんですよ~。一緒に来ませんか?」
な~んて仕事終わりに声をかけてくる。

「や~よ。私だけおばちゃんなんでしょ?」

「そんな事アリマセンヨ」

「なんでカタコトなのよ!…いいわよ、ゆきちゃんが銀行マンの彼氏ができたら、その友達紹介してくれたら、ね。」

含み笑いで返すと、ぷうっと頬を膨らませて
「みててくださいよ~!絶対モノにしますっ!」なんて拳を突き上げる。
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