エロスからタナトスへ
夕食もそこそこに、

うたた寝をしていたら、

「カチャ。」

鍵の開く音がした。

ジョンフン?

「ただいま。」

「おかえりなさい。今何時?」

「夜中の3時だよ。」

「え?もう・・・」

「ちょっと寝て、また、朝から撮影。」

「大丈夫なの?」

「いつも、この調子さ。詩雨子さん、どうしてた?」

「あ、ソンミンさんに駅前まで一緒に行ってもらって、

 買い物した。」

「そう。彼、いい人でしょ。」

「うん。作家さんなんですってね。」

「見えなかった?」

「あ・・・ジョンフンもそう思う?」

「飾らないところが、僕は好きだけど。」

「そうね。いい人。」

「シャワー、浴びてくるね。」

「うん。」




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