エロスからタナトスへ
また、彼の車に戻るのは、

気が進まなかった。

「私、タクシーで帰るから。」

「そんな。送って行くよ。送らせてください。」

首を振った。

「僕、詩雨子さんと本気でつきあいたい。」

どんな言葉も、もう響いては来なかった。

「ごめんなさい。」

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