エロスからタナトスへ
美保に電話して、

ファンになったことを報告しようか。

「もしもし、美保?」

「詩雨子、昨日はどうも。」

「あのね。ジョンフンの映画、見に行っちゃった。」

「ええ!詩雨子、ファンになったの?

 うれしい。これから、いろいろ話せるね。

 あ、お宝のDVDとかあるから、送ってあげるよ。」

「ほんと?ねえ、美保はファンクラブに入ってるの?」

「もちろん。え、詩雨子。もう、そんな気になってるの?

 やっぱり生ジョンフンの威力はすごいね。」

「うん。自分でも驚きなんだけどね。」

「ファンクラブもいいけど、おもしろいブログがたくさんあるから、

 それも、パソコンに送るわ。」

「サンキュー。やっぱ、美保とは気が合うのかなぁ。」

「そうかもね。でも、初めて男の趣味があったんじゃない?」

「そういえば、そうかも。今まで、全然ちがったのにね。」

「じゃあ、パソコンはすぐ送れるけど、DVDはしばらく待ってね。」

「ありがと、じゃあ。」
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