“運命の赤い糸”
14.生死の狭間
俺はずっと、ナオに付きっきりだった。


あれからトモヤの家にお世話になりながら、毎日ナオの病室に通った。

相変わらずナオは、きれいな寝顔をして眠ったままだ。


体に異常はなく、意識が戻らないだけ。

脳の損傷もなかった。

意識が戻らないのは、頭を打った時のショックによるものだと、医師から告げられた。


このまま意識が戻らない可能性もあるのだという。

最悪の場合、植物人間になることも。


ナオの意識は、今どこにあるのだろう?


なぁ、ナオ。

お前今どこにいんの?




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