バイオレンス・ダーリン!?
 こんなに楽しくていいのかなー、なんてのんきなことを考えていると、花那の視界にふと奇怪なものが映った。

 この平成も早20年目を迎えるというのに、もはや根絶して久しいと思われていた生物の姿。
 髪はもっさりとリーゼント。改造制服の背中には『夜呂死苦』の縫い取り。サングラスが朝日をギラギラと反射させている。


 不良だ。それも年代物の。博物館あたりに展示されていそうな、純度の高い極めてまれな種類であった。


(うーん、あれって絶滅危惧種に指定されてる動物じゃない? 特別保護地域から逃げ出してきたのかな)


 花那はおっとりとした雰囲気からは想像も付かない毒を胸の内でつぶやきながら、なるべく目を合わさないようにと早足で通り過ぎる。

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