俺が女を好きになるわけなんてないッ!?

ある日…


午前の授業が終わると、いつものように俺は教室から出て、裏庭の大きな木の下に行く。
ここには、誰もこない。

でも、今日は違った。

木の傍まで行くと…
「スー、スー」
寝息が聞こえてきた。

…誰だろう?
ここの存在を知っているのは、俺だけだし。

近づいてみると…

そこには知らない女が寝ていた。
…まじかよ……
一人になりたいのに…
まぁ、寝てるから、一人も同然かッ。

そう思って、俺はご飯を食べ始めた。

すると…女が寝返りをし、俺のほうを向いてきた…
誰だろう?この女…

女は「スー、スー」とのんきに寝ていた。

その女は、小柄で肩まで伸びた髪が風でサラサラとなびいていた。
その女をよく見てみると、色白で、あまり高くはない鼻、バランスのとれた唇、
目はつぶっててよくわからないけど、ぱっちりしてそうだ。
いわゆる、守ってやりたくなる、可愛い系だ。

正直、俺は女に興味がない。
というか、悪魔たちのせいで、いつのまにか俺は軽い女性恐怖所になってしまっていた…
クールって言われるけど、ホントは、ただ女の人が苦手なだけなんだ。
悪魔たちみたいに、いろいろ言われて扱き使われるんじゃないかって…
そう考えただけでも、寒気がする。

でも、なんだかこの女だけには興味が湧いた。

この女が起きる前に、教室にもどらなきゃな~。

さて、もどるか。

立とうとした瞬間、そでを引っ張られた。

そでを見ると…
女が俺のそでをつかんでいた。

…まじかよ

女は気持ちよさそうに、寝ている。

なんとかして、振り払おうとしたが、軽い女性恐怖症のため手に触ることさえできない。

女が近くにいるだけで鳥肌が出てくる。

あ~ぁ

これじゃ、午後からの授業に行くことができない。

仕方ない。

午後からの授業はサボろう…

………………

……むくッ。


< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop