神様がくれた夏

助けを求めて




行為を終えた先輩は何も言うことなく、まるで最初から何もなかったかのように自分の服の乱れを整えては無言で退室した。



「………」



あたしはぐったりと床に突っ伏したまま視線だけを動かして先輩の背中を見送った。



「…はぁ」



バタンとドアが閉まるなり、出てきたのは短いため息だった。


それは一瞬声になり、そして空気へと溶けていく。



気持ちが悪い。


胸が苦しい。


頭が痛い。




痛い。


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